歯科材料・技工素材の通販を行うオーシャンでは歯科技工所・歯科医院様のご要望に沿った商品提案を原則としていますが、長年にわたり歯科材料のプロとして真贋を見極めてきた立場より、基本的な義歯素材の選び方として以下のアドバイスを差し上げています。
昔からの定番材料であるアクリル系、スルホン系の樹脂素材は、加工性の高さに優れることから現在でも変わらずおすすめしています。 一度成形しても、熱を加えることで再び加工・成形できるのは、義歯治療においては大きな優位性といえるでしょう。
製作段階で成形に失敗した場合、あるいは患者様の口腔への適合が不十分であった場合、微調整が発生した場であっても、初期製作段階と変わらない加工性の高さで成形が行えます。 再び新たな素材を使わずに済む、義歯製作工程を一から踏む必要がないというのは技工所・医院にとって大きなコストメリットといえます。
歯科素材のオーシャンからアドバイス(1)
「新型の義歯材料にかかるコスト」
近年多く見られる弾力性に優れた新型の義歯素材は、加工性に劣るため当社ではおすすめしていません。 多くは一度成形してしまうと再成形や微調整が困難であり、成形に失敗した際や適合が不十分であった際にはそのまま廃棄することになるケースが多くあります。コストや再製作の負担が大きくなりやすいのです。
歯科素材のオーシャンからアドバイス(2)
「お湯で変形する材料に注意」
「お湯につければ変形する」というふれこみの熱可塑性型素材を用いた義歯も登場しています。 加工性の高さには優れていますが、これらの素材は熱による変形を繰り返すことで素材そのものが劣化してしまいます。 高温でないとはいえ、食事で熱いものを口に含む以上、劣化することが前提の義歯が患者様にとって価値があるかどうか疑問が残ります。